連載
文春写真館 あのとき、この一枚
向田邦子と愛猫マミオ

向田邦子と愛猫マミオ

「文藝春秋」写真資料部

 向田邦子の愛猫マハシャイマミオはコラット種。タイのバンコックでみつけた。

〈猫と一緒に暮らしていると、だんだん猫に似てくる。歩くとき足音を立てなくなる。怠けものになり、団体で行動するのが大儀になる。誰かに忠誠を誓うのが面倒になり、薄目をあけてあたりをうかがい、楽なほう楽なほうと考えるようになる。年とともに肥えてくる〉(「オール讀物」昭和五十六年=一九八一年五月号グラビア)

 撮影時すでに十三歳と猫としては高齢だった。この年の夏、向田邦子は台湾で航空機墜落事故に遭い、不慮の死をとげる。享年五十一。マミオはこのときから三ヶ月、自宅の檻から出ることはなかったという。

〈やっと檻を出たのは納骨のとき、哀れにもお骨のそばを離れなかったという〉(「文藝春秋」臨時増刊「向田邦子ふたたび」より)

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